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招き猫の豆知識♪

みなさんこんにちは、秀光人形工房の伊東です。
今日は「招き猫」についてのミニ知識です♪

   ・・・・・招き猫の由来について・・・・

 【招き猫】
 古くから人々に親しまれてきた「招き猫」は、
 お客様やお金を招くと言われ、商人の家などで飾られる縁起もの。

 ひと括りに「招き猫」とは言っても、実はさまざまな種類があり、
 その種類によってご利益も変わってきます。
 今回はそんな「招き猫」の由来や種類などについてご紹介します。
 皆さんが持っている招き猫はどんなご利益があるのでしょうか♪

 【招き猫の由来】

 招き猫は江戸時代生まれ?!
 招き猫が、現在のように全国的に普及したのは、第二次世界大戦の後のことです。
 最初は居酒屋向けの縁起物として作られ、それが大当たりしたことが
 普及のきっかけだそうです。
 しかし、招き猫発祥の経緯については、いくつかの説があります。
 大方は江戸時代、19世紀の終わり頃だということは共通しているようです。

 ●豪徳寺の招き猫の話(江戸時代の初期)●
 彦根藩3代目藩主である井伊直孝が鷹狩りの帰りに、ある貧しい寺の前を
 通り掛りました。すると、門の向こうから猫がしきりに手招きをしています。
 不思議に思った直孝が、猫について境内に入った途端、突然門前に雷が
 落ちました。猫の手招きのおかげで命拾いをした直孝は、この寺を井伊家の
 菩提寺とし、名前も『豪徳寺』(東京都世田谷区)として、とても立派な寺に
 再建しました。この猫は今も観音様の化身として、招福殿に奉られています。
 そして、この猫の姿に似せた招き猫を大事にすると、ご利益があると言われる
 ようになったそうです。
 
 ●遊女・薄雲の話(江戸時代の中期)●
 元禄の頃、江戸は吉原に薄雲という有名な遊女がいました。
 薄雲は大の猫好きで、飼い猫のために友禅で布団を作ったり、猫の首に紫の
 縮緬で金の鈴を付けたりして可愛がっていました。
 猫も薄雲の行く先々へついて行き、いつもじっと薄雲を見つめていました。
 ある時、薄雲が入浴をしていると、猫がすさまじい形相で唸り出し、一向に
 静まりません。見かねた店のご主人は、脇差で猫の首をはねてしまいました。
 ところが、猫は力尽きる寸前、薄雲に忍び寄っていた毒蛇を噛み殺し、
 主人を助けたのでした。たいそう悲しむ薄雲を哀れに思った日本橋の大店の
 ご主人(薄雲の客)はこの猫の木像を作って薄雲に贈りました。
 その後、この木像の模造品を作った者がいて、浅草の年の市で売り出したところ、
 とぶように売れました。これが、招き猫の始まりと言われています。

 ●丸〆猫の話(江戸時代の末期)●
 嘉永の頃、猫をたいそう可愛がる老婆がいました。
 しかし、あまりにも貧しくて、猫を飼い続けることができなくなってしまい、
 しかたなく猫を手放したところ、その夜になって老婆の夢の中に猫が現れ、
 自分の姿を今戸焼(東京都台東区今戸で作られる焼き物)で作り、
 裏に丸〆(まるしめ)の印を付けて売りなさいと教えてくれたのです。
 老婆がそのとおりにすると、丸〆猫は縁起物として評判になり、売りに売れた
 そうです。これが招き猫の原型と言われています。

 以上が、代表的な招き猫の由来です。
 その他にも、7世紀の中国の書物『酉陽雑俎』(ゆうようざっそ)に
 「俗ニ言フ、猫面ヲ洗ッテ、耳ヲ過レバ、則客至ル」(猫が顔を洗うとき、耳の後
 ろまで洗うとお客様が来ると俗に言われている)と書かれており、これが招き猫
 の大元の由来だとも言われています。 

   ・・・・・招き猫の種類とご利益鑑定法?!・・・・・

 【招き猫の種類とご利益鑑定法?!】

 招き猫の種類とそのご利益については、地方によって多少の違いが
 あるようです。 ここでは、一般的なものを紹介しますね♪

 ●右手と左手●

 右手まねき猫.....「お金や財産を招きます」
 左手まねき猫.....「お客や友人を招きます」

 招き猫は手を上げていますが、右手を上げている猫は『お金』を、
 左手を上げている猫は『お客様』を招くと言われています。
 また、右手を上げているのは『オス』、
 左手を上げているのは『メス』だそうです。

 両手を上げている招き猫もありますが、
 『お手上げ』のポーズということで昔は避けられていました。
 しかし、最近では、「お金もお客様も♪」という欲張りな招き猫として
 受け入れられてきているようです。

 ●手の長さ●

 一般的な招き猫は、耳の付け根辺りに手を当てていますが、
 招き猫のなかには 耳より上の高さまで手を上げているものがあります。
 これは『手長(てなが)』と呼ばれ『福』をよりたくさん集めてくれると
 言われています。
 昔は、手の長いものを作るのが技術的に難しく、運搬中にも壊れやすかったため、
 貴重品とされていました。

 ●体の色●

 白まねき猫.......「福」
 黒まねき猫.......「魔」
 金まねき猫.......「財運」
 銀まねき猫.......「長寿と繁栄」
 赤色まねき猫.....「健康」
 桃色まねき猫.....「愛情」
 青色まねき猫.....「学業と仕事」
 緑色まねき猫.....「安全」
 黄色まねき猫.....「金運」

 スタンダードなのは『三毛猫(白猫)』で広い意味での福を招くと言われています。

 『黒猫』は魔除け、または商売繁盛のご利益があるそうで、
 最近人気があるようです。

 ちなみに、本物の黒猫も同じご利益があると信じられており、
 黒猫を飼っている商店も多いようです。
 赤い色の下着は健康に良い、などと言われていますが、
 招き猫の場合も『赤い猫』は病気除けをしてくれます。
 『金色』の猫は文字どおり、お金を呼んでくれる招き猫です。

 最近では、風水グッズとしてカラフルな招き猫も登場しています。
 恋愛成就のご利益がある『桃色』、金運が良くなる『黄色』、
 才能を開花させる『青色』など。招き猫は以上のように分類できますが、
 造形や彩色法、小判や鈴などの持ち物違いで、
 無数と言って良いほどのバリエーションがあります。

 【 招き猫のご利益に有効期限がある?! 】
 縁起物のなかには、破魔矢や熊手など、
 ご利益の有効期限が1年間と決まっているものがありますが、
 招き猫の場合は、一説によると2年で新しいものに取り替えると
 良いとされているようです。

 一口に「招き猫」と言ってもものすごく種類があって、奥が深いものなんですよね!
 それぞれに合った「招き猫」を揃えてみるのも楽しいのではないでしょうか?
季節の行事の豆知識 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

はじめまして。私は生まれも育ちも東京の下町なので、丸〆猫の話に親しみを感じます。
また、遺跡からの出土例や錦絵に描かれたものなど、嘉永5年に流行したという裏付けもあるんです。
いまどき | 2010/03/25 5:04 AM
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