飾る時の豆知識★雛人形それぞれ役目があるんです
こんにちは秀光人形工房のババです
ひな祭りシーズンももうそろそろですね( *´艸`)
秀光人形工房では新作のお雛様達も登場して売れ行き好調ですよ
我が家は女の子なので毎年頑張って飾っていますが
皆様のご家庭はどんな雛人形を飾られていますでしょうか
雛人形飾りには色々なタイプがありますが、
お人形自体にもそれぞれ意味や役目があるんです
物心がつき、自分も雛人形の飾りを手伝う様になった頃
【仕丁】を見て思ったことは「なんでこんなおじさん変な顔」でした
お姫様やキラキラしたもの可愛いものに惹かれる小さな女の子時代・・
このお三方と左大臣は受け入れがたく(笑)自分では飾りませんでした(;^ω^)
お人形にはそれぞれ意味がある・・
それを知っていれば嫌がらずに雛人形を飾る事をもっと楽しめたかもしれませんね
なので今回は【雛人形の人物】についてご紹介したいなと思います
まず、なくてはならないお内裏様
お内裏様
お内裏様は【男雛】と【女雛】の一対になっています
京製のお人形は公家の宴を基本に作られ、
衣裳も本来は無金の装束で『お内裏さま』と『お雛さま』と呼びます
関東式の場合は、『殿』と『姫』と呼びます。
京製の公家装束ほどの決まりはなく、自由な作りが特徴です
京都では男雛は向かって右、女雛は左に飾ります。 関東ではその反対になっています。
日本には上座・下座がある関係から、本来『左を尊い』とする考えが あり、
「天子北辰にありて南面して東に座す」という史実に習ってのことでした
この考え方は、男雛女雛の並び、官女の持ち物、左右の大臣、
桜橘の配置にまで影響しています。
しかし、昭和天皇ご即位のとき、紫宸殿の坐位が西欧式となり、
向かって左に男雛、右に女雛という形が一般的になりました
現在では関東式の 『左に男雛・右に女雛』のものがほとんどです。
三人官女
平安時代に作られたこの女性達は、ただのお付人ではなく 詩を詠み、楽器を奏で、
さまざまな行事の手配もしたという 当時の『キャリアウーマン』でした
この三人官女、よく見ると真ん中のお人形だけ【眉毛が無い】のです
眉毛が無い(薄い場合も)ことに気が付いた方から
ビックリして お問い合わせをいただくことも多々ございます
真ん中の座り官女は眉なしで既婚者 、立ち官女は未婚者を表現しています
(必ず既婚者ではなく 生涯独身の女官の場合には年長者という意味であると言われています。 )
なので両側の立っている官女には眉毛があって、 真ん中の官女は眉毛がなくて良いのです
眉毛ないのって自分に置き換えてみても中々迫力ですよね(笑)
秀光人形工房ではちょっと違うタイプの三人官女の雛飾りご用意してますよ〜
ウサギちゃんの三人官女とっても可愛いくてお気に入りです
五人囃子
武家装束の素襖を着た元服前の子供達で、能楽の囃子を奏でます
才能を認められると、元服後に宮中に取り立てられるということも あったそうです。
お人形の中で、動作のあるのは五人囃子だけであり
江戸時代は殿姫の前で動いても、子供だけはその無礼も許されたから だといわれています。
江戸時代から加えられた形で、それ以前は五楽人、七楽人でした
左大臣・右大臣(随身または随臣)
宮中の近衛兵でありお殿様、お姫様の横に常について身をお守りして、
敵を捕らえる非常に頼もしい存在
現代のボディガードやSPのような役目のお二人です
京式では向かって右の老人を『左大臣』、 左の若者を『右大臣』を呼びます。
左が上座なので目上でもある老人を向かって右に飾ります。
関東式では、随身(ずいしん)の『老人』と『若者』という 呼び方をします
仕丁(侍長)
京式の場合は、「ほうき」「ちりとり」「熊手」の庭仕事を担当するお人形ですが、
関東式では、呼び名も「侍長(じちょう)」と変わり、
「台笠」「沓台」「立傘」と持ち物も武家の道具に変わります
お人形の中で感情表情があるのは仕丁たちだけで、
殿姫からいちばん遠い 所で『泣』『笑』『怒』の感情を表現しています
いかがでしたでしょうか
お雛様は一人ひとり持ち物や表情もちがい、意味もあるんですよね
昔は 雛人形を飾りながら、人物やお道具の意味を子供達に話し、
男女の役割や社会の仕組みを教えていたそうです
役割や意味を理解すると、雛人形がさらに味わい深いものになりますね
あの頃知っていたら・・・と仕丁さん達に心の中で密かに謝りつつ
今度の桃のお節句には娘にも話をしてあげようと反省したババでした(*ノωノ)
わかるーと共感してくださった方ぜひ次のお節句でお話してみてくださいね
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