こんにちは、秀光人形工房の みややま です。
早いもので、もう12月ですね。
もう、という間にお正月です。
皆さんお正月の準備はしてますか?
お正月の準備というと、食べ物が一番に思い浮かんでしまう
みややま は、先日ネットでカニを注文しちゃいました!
早くたべたいなぁ (楽しみ〜)
カニはさて置き!
お正月といえば食べものだけじゃあ ありません!!
忘れてはならない物!
【お正月飾り】です!
この時期、毎年お子様が誕生された皆さんから
「初正月にはに、破魔弓飾りや羽子板を贈るものなんですか?」
「破魔弓飾りや羽子板飾りは用意した方がいいですか?」
というようなご相談、ご質問をいただきます。
昔から日本では、お子様、お孫様が誕生して
初めて迎えるお正月【初正月】には
男の子には、《破魔弓飾り》
女の子には《羽子板飾り》を贈る習慣があります。
昔から言い伝えられていることでも、
初めてのお子様や初孫の誕生には、
わからないことや知っているようで知らなかったことが出できて
いろいろ迷うことがありますよね。
そこで、今回はお正月飾りの由来や意味についてお話します。
お正月飾りの準備などに参考にしていただけたら嬉しいです。
☆【破魔弓飾りについて】☆
江戸時代より現代まで、
初正月を迎える男の子に
破魔弓を贈る習慣は、受け継がれています。
破魔弓には、
昔からさまざまな邪気から身を守る力があると言伝えられており、
その為、初正月の祝い以外にも、
公式な神事や棟上の式等のお払いの行事にも使われていました。
弓矢は元々武器の一つでしたが、
その威力からか邪気をはらい悪魔を恐れさせると言う
特別な力が備わっていると考えられていたことから、
弓矢自体に目には見えない良くないものを
退散させる力が有るものと言う意味と、
人間には知る事の出来ない方向と距離を判定する占いの
用具としての意味も有りました。
したがって、神社等では平安の頃から、
魔や厄災を払い除くと言う意味での破魔弓神事や、
年占い神事が行われていました。
また、上棟式の破魔弓は、家屋の守護神に供えられるもので、
これまでの工事が無事に進んだ感謝の気持ちや、
竣工に至るまでの加護の祈願、
末永く幸多いことを祈る気持ちが込められています。
ちょっと詳しく・・・
「はま」は弓矢で射る的、もしくは的射の競技を意味する語で、
後に『破魔』の字を当てて、
魔を射る矢と解されるようになりました。
これらの神事が一般に広まり、
破魔弓が今のような形になったのが、鎌倉時代と言われております。
江戸時代には、各地の城下町を中心に武家や豪商・町人の間で、
男子の初正月の祝として飾られるようになりました。
破魔弓を飾って悪魔を追い払い、家内安全を祈るようになりました。
初正月に男の子をお祝いする風習は各地に元々あり、
男児の玩具弓矢と結びつき、
男の子の健やかな成長を祈る飾りになっていったようです。
今日でも、文字通り魔除けと厄払いのお守りとして、
お子様の身を護るための防具として
贈りあう飾る習慣が残っているのです。
☆【 羽子板飾りについて 】☆
日本のお正月飾りとして
欠かす事の出来ないのが『羽子板飾り』ですね。
諸々の邪気をはね(羽根)除けて、
健やかに育つようにとの願いが込められています。
羽子板は、桐の板に歌舞伎の名場面を表した
平面のお人形を取り付けた物です。
本来は『家内安全』『商売繁盛』等の願をかけて
飾ったものなのです。
始まりは現在のような華美な物ではなく、
桐の板に直接絵を書いた物で
羽根突きをしていたと言われています。
江戸時代には、大人気歌舞伎役者であった市松さんを
プロマイド代わりに作った羽子板が良く売れたと言う
お話も残っているんですよ。
その当時より、ムクロジと言う木の実を打って遊ぶ事から
『お守り』として飾る風習が全国に定着していきました。
(ムクロジ=無患子と書きます)
今では子供の無病息災を願うお正月のお飾りとして、
全国的に広まっています。
ちょっと詳しく・・・
「羽子板」とは、むくろじを黒く堅い木の実に鳥の羽をつけた羽子(はね)を、
柄のついた長方形の板でついて遊ぶ正月用遊戯の具。
押絵や描き絵を付けて女子の遊戯の具となったのは、
江戸時代にはいってからのことで、遊戯用のほかに精巧な装飾用の羽子板も
愛玩されるようになったのは元禄のころからです。
古くは神事に伴うもので、のちに子供の遊びになったのです。
わざわいを払いのける行事(攘災行事)として「左義長」と呼ばれる火祭りがあります。
この左義長の語義の解釈に平安時代から行われていて、
三本の木や竹を交互に組み合わせたものの呼び名の「三毬杖(さんぎっちょう)があり、
それが左義長とも記されるようになった。という説があります。
この毬杖は、また正月行事として、新年の吉凶占いにされていました。
左義長羽子板として室町時代には羽根(はね)つきの板、
すなわち羽子板のことを「胡鬼板(こきいた)」と、
羽子のことを「胡鬼子(こきのこ)といい、
正月に公家たちが左右両方に分かれて男女混じって羽子をつきあいました。
胡鬼とはもともと異郷の神と言う意味をし、初春に羽子つきすると、
夏に蚊に食われないとされ、羽子を蚊を食うトンボの姿としたのです。
羽子板そのものは、簡素なもので、絵はあっても毬杖三本を組んだ絵柄で、
左義長の行事の際に青竹と一緒に焼かました。
そういうことから、
もともと羽子つきが左義長羽子板と呼ばれ、災厄除けの作法にもなりました。
やがて江戸時代にもなりますと、左義長羽子板の典型的な図柄
(宮中で正月に用いたものをお焚き上げしている様子を眺めている)を
極彩色で豪華なものになり、
正月の飾り物とされる風習が生まれました。
羽子の黒い珠は、「無患子(むくろじ)」という
落葉樹の種子を使い、
無患子の字の如くお子様に患いなく健やかに
成長されますようにとの意味が込められています。
また、悪いものがふってきた時に撥ね返すという意味もあります。
破魔弓も羽子板も大切なお子様の誕生を祝い、
禍(災い)から身を守り、健やな成長を願うものなのです。
現代は住宅事情で飾るスペースが少なかったり、
昔からの風習などを省いてしまったりしがちですが、
ぜひ、大切なお子様のためにお正月飾りを
飾ってあげてはいかがでしょうか?
秀光人形工房にはコンパクトで場所を選ばず飾りやすい物から
大きな物まで種類豊富にご用意しております。
きっと、皆さんのニーズに合ったお正月飾りを
見つけていただけると思います。
ぜひ、こちらからご覧下さいませ。
http://www.hinakoubou.jp/shougatsu/